愛すべき女性
愛すべき女性のなかにはいらない女性というのは、まず、貞淑ぶった女と、厳格な女性です。
そういう女性たちにとっては、お化粧や美顔料は、あまりにもみえすいた駈であるし、彼女たちは、じつは「行ないだけをお化粧しようとしているのである」。
おなじように、賭けごとにむちゅうになっている女や、女学者なども、そのなかには入っていない。
また堕落した女性にも読んでもらいたくないといっています。
なぜなら顔、というものは、われわれの心をゆする感情のあらわれです。罪人の顔は、スキンケアも脱毛もしていない、汚らしいし、完全な美は、罪とともには存在しないからだというのです。
こうしたカロンの文章を読むと、ブルジヨワパリサイすでに市民階級の道徳と、19世紀社会の大きな特徴である形式的偽善主義というものが、顔をだしているのに気がつくでしょう。